今回の記事はなかなか疲れが抜けない方にオススメの疲労回復法の『アクティブレスト』をご紹介いたします。
疲れを取る方法を思い浮かべるとまず出てくる方法は、「しっかり睡眠時間をとる」、「お風呂にゆっくり入る」、「栄養のある物を摂る」などがまず出てくると思います。

そんな中ちょっと他とは違う疲労回復方法のご紹介です。
アクティブレストって!?
アクティブレストの意味は「アクティブ」=積極的、能動的、「レスト」=休養を意味するように、日本語にすると『積極的休養』といわれます。
つまり、アクティブレストとはただ体を休めるということではなく、身体を動かして疲労を回復させるという方法です。
疲れを取るのに身体を動かすの!?って思われる方もおられるかもしれませんが、身体を動かすことによって様々な効果があるのです。
もともと疲労って何!?
かつては疲労の原因は「乳酸原因説」がありましたが、最近は乳酸が溜まっているから疲労がたまっているわけではない!といわれております。
身体を動かしエネルギーを生産する中で乳酸は作られ、再びエネルギーをつくる際に乳酸は使われます。
そうしたら疲れの原因はどこにあるのでしょうか?
疲労と疲労感の違いは!?
疲労と疲労感は同じ様にとられることが多いですが実は違うんです。
疲労とは心身の過負荷により生じた活動能力や能率の低下の状態を指し、
疲労感とは疲労が存在することを自覚する感覚を指します。
つまり疲労は状態そのものを指し、疲労感は感覚なのですね。
それでは疲労とは?!
まずは疲労の1つとしては肉体的疲労です。
アスリートは普段から体を酷使するようなトレーニングを行っております。そのためからだ中の筋肉の中にある筋繊維に小さな傷を負い、炎症反応が起きることによって、痛みや疲労が生じます。
また、かたよった体の動かし方などにより血行の流れが悪くなったりすることで疲労を生じる事もあります。
こちらはどちらかというと急性の疲労ともいえるでしょう。
もう一つは脳の疲れになります。
疲労を細胞代謝の側面から捉えると、究極の疲労因子として活性酸素(酸素ラジカル)が考えられています。中枢神経(脳など)の活動やエネルギー産生のための呼吸など、生命活動を行う中で身体では多くの活性酸素が産生されます。
この活性酸素は身体の中に増えすぎると、強い酸化力により他の細胞を傷をつけてしまいます。このせいで中枢神経から出ている自律神経などの働きが悪くなり自律神経のバランスを崩してしまいます。
自律神経とは身体の機能を調節している神経なのでそこが乱れると心身に疲れを生じさせる大きな要因になります。
アスリートにたまに聞く「慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome: CFS)」などの原因にもなります。
社会人になっての慢性の疲労もこういったものになります。
こちらは慢性の疲労といえます。
身体の疲労にも脳の疲労にも有効なアクティブレストとは!?
身体への作用
身体を動かすとどのようなことが起こるかというと、血管は筋肉の中を通っているのですが、運動することによって筋肉が収縮し血管をリズムよく圧迫します。この動きを「ミルキングアクション(乳搾り運動)」といいます。この作用により、全身の血行が良くなり血液に乗って身体中に栄養や酸素を送ってくれます。
結果として疲労の回復が早くなり、また血行の改善で体のコリや疲れが和らぐことも考えられます。
脳と自律神経への作用
自律神経の疲労には、傷ついた細胞から出るFF(Fatigue Factor)というタンパク質が作用しているといわれています。ただしそれを抑制してくれる物質もあり、それがFR(Fatigue Recover)というたんぱく質です。FRは体内にとどまり、活性酸素の働きの弱い夜寝ている時に働らくといわれております。つまり、FRを増やせば自律神経の疲労が回復すると考えられます。
FRを増やす方法のひとつが運動です。運動をするとFFが発生しますが、それに呼応してFRも発生します。普段から体を動かして疲労回復物質であるFRを作りやすい体にしておくことで睡眠中に自律神経の回復を促すといわれています。
アクティブレストのやり方
アクティブレストの運動の選び方ですが、
- きつくなく気持ちのいい範囲の運動
- 楽しく出来るぐらいの運動
- 身体が温まる程度の運動
きつくなる程度の運動になるとかえって疲労を溜めてしまう事にもなりかねないので、上の3つに当てはまる程度で行ってくださいね!
具体的な種目としては
- ストレッチ
- ウォーキング
- ジョギング
- ダイナミックストレッチ
などの有酸素運動がオススメです。また運動をする事によって脳から別名幸せホルモンといわれるセレトニンが分泌されるといわれ、心身ともに気持ちのいいリラックス状態になります。
セレトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから生成されますので、休みの日の朝食にバナナなどを食べて軽めの運動をするのはオススメです!
まとめ
休養は動きたくないって思われるかもしれませんが、このように軽めな運動をすることによって疲労をうまく抜く事が出来ます。疲労を抜くことによって時間をうまく活用することになりますし、練習や試合などのパフォーマンスを上げる事が出来ます。
またアスリート以外の方もアクティブレストの考え方を日常に取り入れることによって日常の生活の質が上がりますので取り入れてみてください!
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