腓腹筋は下腿部にある筋肉では一番大きく、二関節筋(二つの関節を跨いでいる筋肉)であるため作用も非常に強いです。
そのため運動時でもよく使う為テニスやバスケットなどの切り返し動作をよくするスポーツでは肉離れも多発します。セラピストはしっかり学習が必要な筋肉です。
腓腹筋(ひふくきん)内側頭、外側頭の起始、停止
腓腹筋は起始部が二つに分かれ、内側頭と外側頭から始まります。
起始 | 内側頭 大腿骨内側上顆 外側頭 大腿骨外側上顆 |
停止 | 踵骨隆起 |
神経支配 | 脛骨神経(L4~S2) |
作用 | 膝関節の屈曲、足関節の底屈 |
栄養血管 | 腓腹動脈、後脛骨動脈 |
腓腹筋の筋腹は外側頭に比べ内側頭の方が発達しています。立っている時に膝に加わる外反ストレスや足部に加わる回内ストレスに抵抗するため内側頭の方が発達すると考えられています。
腓腹筋(ひふくきん)の特徴
腓腹筋は前述したように二関節筋なので力強く膝関節の伸展と足関節の底屈に作用します。また足部が固定された状態で筋収縮を起こせば、踵を挙げる作用になります。
しかし、膝関節屈曲位での底屈では腓腹筋の筋緊張が低下するためメインはヒラメ筋が底屈動作を行います。
腓腹筋は主に白筋(速筋)で構成され、ヒラメ筋は主に赤筋(遅筋)で構成されます。
腓腹筋とヒラメ筋は合同で強く大きく共同腱を作ります。これがアキレス腱となります。
アキレス腱は踵の上部でやや細くなり、断面は前方にくぼむ半月状で停止部である踵骨隆起の中部では扇状に広がり停止します。
腓腹筋(ひふくきん)のトリガーポイント
関連痛パターン
ひざ裏から下腿後面、足底にかけ広がる痛み。いくつかのトリガーポイントが内側頭と外側頭の筋膜と付着部に、また付着部トリガーポイントが足関節に存在する。おもなトリガーポイントは上記の図のような部分に存在する。
内側頭のトリガーポイントは足底部にまで関連痛を起こします。
腓腹筋(ひふくきん)のストレッチ
腓腹筋のストレッチを行う場合一番大切になることは、膝関節を伸ばすことです。膝関節が曲がった状態でストレッチをすると腓腹筋よりヒラメ筋が重点的にストレッチをされることになります。
膝屈曲位でストレッチをして腓腹筋が伸びないことはないですが膝関節を伸ばすことは意識して行うようにしましょう。
腓腹筋(ひふくきん)のセルフケア
ふくらはぎのおすすめケア①
脚が疲れたりむくむ人におすすめ
脚がつりやすい人にもオススメです
やり方フォームローラーを使ってまんべんなくマッサージ
→ストレッチをして張る部分を確認
→張る部分を重点的に繰り返す
→この作業を繰り返す肉離れの回復期にもオススメです#肉離れ#脚ケア pic.twitter.com/I0I7xvvQKI
— 陣内由彦~鍼灸×柔整×陸上×トレーナー (@jin_anzu) April 11, 2019
フォームローラーが1つあればどこの部分にでもセルフケアが出来るのでオススメです。
腓腹筋のケアは基本ふくらはぎのケアになりますのでやってみてください。
腓腹筋(ひふくきん)のトレーニング
腓腹筋のトレーニングといえば『カーフレイズ』です。重りなどをもって立位で踵を上げるのですが、腓腹筋を鍛えるのはこのトレーニングが一番効きます。
カーフレイズは下腿三頭筋を鍛えるだけではなく足首の捻挫のリハビリには欠かせない種目の一つです。しっかりすることによって足首の安定性に大きく関与いたしますのでしっかり行うようにしましょう。
腓腹筋(ひふくきん)のテーピング
腓腹筋は冒頭で述べたように、テニスなどの種目で肉離れを起こしやすいです。
しっかりテーピングで保護してあげることで肉離れが予防できますので是非お試しください。
おススメのテーピングはこちらになります。
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まとめ
腓腹筋は臨床上非常に重要な筋肉です。しっかり学習をして覚えるようにしましょう。
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