長内転筋の起始停止、神経支配|ストレッチやトレーニングまで徹底解説

筋肉

内転筋は身体を動かすためにはとても重要な筋肉です。その中で長内転筋は内転勤群(長内転筋、大内転勤、短内転筋、薄筋、恥骨筋)の中で最も下半身に影響を与える筋肉です。

 

膝の痛みがある方や下半身のスポーツ障害があるアスリートには知っておきたい筋肉のひとつです。

陸上選手ではクリストフ・ルメートル選手がこの内転筋をうまく使った走りで話題になりました。

しっかり学習していきましょう。

 

長内転筋(ちょうないてんきん)の解剖学的特徴

 

起始恥骨結節の下方
停止大腿骨粗線内側唇の中1/3
神経支配閉鎖神経(L2~L3)
作用股関節の内転、屈曲

(股関節屈曲角度で屈曲・伸展作用が逆転する。60°未満では屈曲に作用し、60°以上では伸展に作用します。)

栄養血管大腿深動脈

長内転筋は内転筋の中でも大きく強靭かつ最も前方にあるため、レリーフが明瞭であり視覚でも確認しやすいです。

長内転筋はスカルパ三角の内側を構成する筋肉です。

スカルパ三角・・・・内側 長内転筋

外側 縫工筋

上側 鼠径部

長内転筋の筋の特徴

長内転筋の作用は股関節を内転させ屈曲をしますが、大腿骨側を固定した場合は、恥骨を引き対側骨盤が下制し、あわせて骨盤の前傾を起こします。また軽度ではありますが外旋の作用があります。

長内転筋は大腿骨粗線内側唇の中1/3に終わるため起始部との位置関係により股関節屈曲角度で屈曲・伸展作用が逆転します。60°未満では屈曲に作用し、60°以上では伸展に作用します。

内転筋の完全断裂では筋腹が腫瘤状に膨隆する所見が得られます。股関節の変形症では長内転筋の拘縮がよく診られます。

長内転筋の臨床

長内転筋の肉離れは、股関節伸展、外転の強制により起こりやすい。

その際外転が疼痛により制限されることが多いです。

 

長内転筋のストレッチ

[長内転筋をストレッチをする際の関節の動き]

股関節/外転・外旋をしていきます。

[ポイント]

アゴをやや下に向け、骨盤を後傾させましょう。

https://twitter.com/You1614/status/1065739844842733569

長内転筋のトレーニング

 

スプリットスクワットとは、スクワット種目の1つでハムストリングスや内転筋、大臀筋、大腿四頭筋を鍛ることのできるトレーニングです。太もも周りの筋肉とお尻の引き締めに最適です。

1.背筋を伸ばし、足を肩幅分開いて立つ

2.片足を大きく前に突き出す

3.突き出した足に体重をかけていく

4.太もも前部に刺激を感じながら限界まで倒す

5.体をまっすぐ戻す。足は2の状態のままキープする

6.3~5を繰り返す

初心者の方は片足12~15回を3セット行えるように頑張りましょう。片足を連続で行う種目なので相当キツいですが、限界まで筋肉を追い込んで確実に筋肥大させましょう。

長内転筋の使った走り

クリストフ・ルメートルという選手はご存知でしょうか!?

黒人選手選手以外で100mの10秒の壁を始めて切ったフランスの名スプリンターです。この選手は比較的身体も細く日本人選手も見習うものも多いのではないのでしょうか?

 

動画はルメートル選手のマーク走なのですがルメートル選手の特徴は上半身の動きに比べて下半身のブレが少ないということです。ブレが少ないということは無駄なロスが少ないということです。

人間の足首は構造上どうしても外側に向きやすくコーチや監督などから進行方向につま先を向けるようにといわれたことがある選手は多いのではないでしょうか!?

足の出方(股関節からの足の出方)を変えずにつま先の方向だけ変えようとすると膝や足首(シンスプリント)などに負担がかかり故障につながることになると思います。

 

そこで大切なのはこの内転筋という筋肉です。うまく内転筋を使いながら走る事により、内側に絞りながら走る事が出来ると思います。

意識しながら走ってみてください。

 

まとめ

長内転筋は内転筋群の中でも非常に重要な筋肉です。

しっかり覚えましょう。

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