その食トレは大丈夫!?間違いだらけの食トレの弊害

栄養

中学生や高校生のアスリートの中でもはや当たり前になっている食事トレーニング。(=以下食トレ)いろいろなところで相談を受けたり、お話をかせていただくと、食事内容についてそれはどうかなと思うことがあります。

今回は食トレについて書いていきたいと思います。

食トレにご飯を○合、○リットルタッパーに白飯それって必要!?

最近ニュースやテレビでとあるスポーツの強豪校の取り組みで昼ごはんに○リットルタッパーのごはんを必ずお弁当に入れて食べさせているや毎食三合のご飯を食べさせているなどの報道がありますが、私一個人の意見としては不可解としか言えません。

私が報道を視たり直接ご相談を受けたりしたほとんどの件ではご飯を無理に食べるためにおかずなどを少なくして、ふりかけなどでご飯を押し込むというものが多かったです。

アスリートにとって身体づくりとはパフォーマンスを上げるためには必要不可欠です。しかし、ごはん=主に炭水化物です。おかずを少なくして炭水化物がメインの食事内容で強いか身体が作れるかというかというと、答えはノーです。

もちろんアスリートにとって炭水化物は必要不可欠な栄養素です。しかし、炭水化物だけでは絶対に強くなれません。

炭水化物は多くとっても身体で消費が出来ない部分は脂肪で蓄えられてしまいます。

食事を無理しても身体は疲れる

私も現役時代どちらかというと体の細い方でした。今考えると無理に食べてもなかなか体が大きくならなかった選手でした。

無理に食べる事を続けると内臓疲労を起こすことがあります。

 

内臓疲労を起こすと下痢などをするようになったりします。下痢になると消化吸収が上手くされなくなります。私もそうでした。

せっかく無理して食べた食事も消化吸収が出来ずに体の外に排出されるのであればこんなにもったいないことはありません。

頑張って食べても大きくならないので、この様な選手はまた無理をして食べようとします。

そして内臓疲労を繰り返すという負のスパイラルに陥ってしまいます。

①無理をして食べる

②内臓疲労を起こし、下痢を繰り返す

③消化吸収が上手くいかず栄養が摂れない

④身体が大きくならないからコーチなどに食べ方が足らないといわれ食べる

①に戻る

このようなこと繰り返してしまうとなかなか取り組みとしての効果は得られません。

 

栄養はチーム競技

栄養はどれだけいい栄養素があったとしてもこれだけをとっていたらいいという栄養素はありません。

炭水化物も上手に消費するためにはビタミンB1が必要ですし、カルシウムなども吸収されるにはビタミンDが必要です。貧血などに必要な鉄分もビタミンC があると吸収率がよくなりますし他の栄養もたくさんが必要なんです。

私がこの話をするときによく話をするのですが、

例えば世界一のサッカー選手といえば(もちろんいろいろな選手でが出てきますが)多くの人は、メッシ選手やクリスティアーノロナウド選手などがあげられると思います。

その世界一の選手が1人だけ中学生のチームに入って、大学生のトップチームと本気で試合をしたらどうでしょう?

間違いなく大学生チームが勝ちますよね?野球でも、バスケットでもバレーボールどのスポーツでも同じことが言えると思います。

栄養も同じでバランスよく食べるのが必要なのです。バランスがいいことにより栄養素同士が助け合ってより良い効果があります。炭水化物だけとる事だけでは絶対に身体は強くなりません。

アスリートはタンパク質不足!?

日本人の食生活はどちらかというとタンパク質が少ないといわれております。身体づくりの時には体重×2gのたんぱく質が必要とされています。

たんぱく質の詳しい説明はこちら

筋肉をつけたいアスリートにとって炭水化物だけを摂ってたんぱく質を摂らないなんてもってのほかです。もちろんたんぱく質だけでもいけません。タンパク質1に対して炭水化物3の比率がゴールデン比率といわれタンパク質だけを摂取した時に比べ筋肉の発達は40パーセントほどいいといわれております。

 

食事はエサではない

食事は人間にとってはもちろんアスリートにとってもエサではいけません。

朝ご飯は一日の活力を出すためにも食べるべきですし、昼ごはんは学校や職場などでいろんな話をしながら食事を摂るとおもいます。また晩御飯は一日の終わりに何があったかを話しながら食事をするのがいいと思います。

精神活動の上でも食事は非常に大事です。もちろんアスリートにとっての食事は何でもいいから食べるというのはいけません。考えながらバランスをよく食べてほしいのですがそれと同じぐらい楽しんで食べてほしいです。

身体を大きくするために無理やり多くの量のお米を食べさせるのは食事ではありません。

大きくするのにはもちろん時としては量も必用です。1回の食事で無理な時は補食や間食などで補えばいいのです。

補食を有効利用しよう

運動量の多いトップアスリートは一日の摂取カロリーは4000キロカロリーにも及ぶといわれております。

それだけの食事をとっておきながらバランスの良い栄養にすることは非常に難しい事だと思います。

 

そこで重要になるのは間食と補食です。

間食でバナナなどの果実やヨーグルトなどを食べる事で全体の食事量を増やしたりすることで主食で足らない栄養素を摂る事ができますし、運動直後にプロテインなどを補給することは身体づくりには非常に有効とされています。

また先ほどのべたタンパク質×2gを3~4時間ごとに均等に摂取することをすると身体はぐんと成長します。

まとめ

何度もいうようですが栄養はバランスが大事です。バランスがいいことで体は成長します。また食品に関していえば炭水化物だけでできている食品もなければタンパク質だけでできている食品はありません。どの食べ物もいろんな栄養がはいっております。その中で炭水化物が多いとかたんぱく質が多いとかがあるのですが、いろんな品目を食べることによってバランスがよくなります。

それに美味しく楽しい食事をすることで心が育ちます。本当の食トレとは身体だけではなく心も育てるものだと思います。

美味しく楽しく食事を摂りましょうね。

 

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