スポーツ系鍼灸師が書く 突き指で絶対やってはいけない事 すぐできるテーピング

スポーツ障害・怪我

スポーツ現場でよく遭遇する突き指。バレーボール、バスケットボール、ハンドボール、野球などボールを使うスポーツに多く起きます。突き指についていまだに間違った方法をしている人が多いので書いていきたいと思います。

 

そもそも突き指とは!?

突き指はスポーツ現場では、ボールなどがあたり指の靭帯などの軟部組織が損傷した状態です。

このように骨と骨を結ぶように小さい軟部組織がたくさんついております。バレーなどでブロックで指を損傷した場合は左右に強い外力が加わるために関節部の側副靭帯が損傷することが多いです。

靭帯の損傷も軽度から重度に分けられます。軽度の場合は靭帯の微細損傷から軽い炎症程度ですが、重度の場合は側副靭帯の部分断裂から完全断裂まであります。逆に靭帯は断裂はないものの靭帯の付着部の骨を剥がすようにおこる剥離骨折を起こしてしまう事もあります。

 

突き指でやってはいけない事

突き指で絶対やってはいけない事は「引っ張ること」です。

現在では引っ張ったらいけない事は知っている方多いと思いますが、いまだに誤解をしていて引っ張ってしまう方も多くみられます。

引っ張ったらどうなるか!?最悪のケースは悪化し手術が必要になることも!

引っ張るとなんでいけないかというと、突き指は上記で書いたように軟部組織の損傷をしている状態です。想像をしてもらうとわかるのですが壊れた組織や切れかけた靭帯を引っ張るとどうなるでしょうか?

さらに壊れたり切れかけた靭帯は引っ張ることによって切れてしまう事も考えられますよね?切れかけた紐が引っ張れば切れてしまいますよね?そのように切れてしまいます。もう一度下の図を見てください。

そして一番最悪なケースとしてあるのが上の方に掌側板というものがあると思うのですが、掌側板が損傷したり付着部の所で剥離骨折を起こし引っ張ると関節の間に簡単に言うと破片が挟まり関節が動かなくなってしまいます。そうなってしまうと外れなければ手術をおこなわなければならないような事にもなってしまいます。

 

突き指をしたらどうするの!?

骨折をしたり軟部組織損傷をしたりしてもまずやってほしいのはアイシングです。アイシングは二次損傷を抑えてくれるのでまず行ってほしいです。しかしアイシングは長期間行うと治りが遅くなってしまうので注意が必要です。怪我をした直後に指ならば10~15分氷水で冷やしてください。なぜ氷水かというとよく保冷材などでしている方がおられるのですが、保冷材は硬い素材も多く当たっている部分が一部分しかないので結果あまり冷えていないことが多いです。また氷と違って溶けにくいので凍傷になってしまうこともあります。

 

アイシングの記事はこちら

冷やした後は固定をしましょう。固定をすることで悪化をすることを防ぐことができますし、痛みを軽減できます。応急手当で固定をしっかりできると痛みを抑えるのにかなり効果的です。固定をしっかりすることでその場で痛みが半分以上なくなることはよくあることです。

テーピングによる固定はこちらを参考にしてみてください。

オススメテーピングはこちら

まとめ

応急手当てをちゃんとすることによって完治の期間がかなり変わってきます。放っておくと完治までは余計かかってしまいますし、復帰までかなりの時間を要してしまいます。まして引っ張ってしまうと悪化するケースもあるため絶対引っ張らないでください。

 

  • 絶対引っ張らない事
  • まずはアイシングをすること
  • 固定をしっかり行う事
  • 早めの専門機関に受診をする事

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