今回の記事は肉離れのご自宅で出来る肉離れのセルフケアから治療法をプロのトレーナーの立場からご紹介していきたいと思います。
肉離れは、陸上競技(短・中長距離から跳躍)、サッカー、野球などさまざまな競技で起こりえるスポーツ障害です。
正しいケアで早く治しましょう。
ハムストリングの肉離れの概要
ハムストリングの肉離れは陸上競技の短距離やダッシュをするスポーツに多く発症するスポーツ障害です。
程度により3度に分けられます。
簡単に分けると
1度・・・微細な筋損傷(俗に言われる筋膜炎程度です)
2度・・・不全断裂
3度・・・完全断裂(完全断裂になると手術の可能性も出てきます。)
に分けられます。ほとんどの場合は1~2度の損傷になります。
治るまでを大きく4つの期間にわけてご紹介したいと思います。
炎症期(怪我をしてから2~3日)
回復期Ⅰ(怪我をしてから1週から2週)
回復期Ⅱ(怪我をしてから2週から4週)
リハビリ期(怪我をしてから4週~)
きっちり4つに分けれるわけではないですし、程度によっては多少前後します。おおよその目安としてご判断してください。
治療法及びセルフケア
アイシング(適応期間・・・炎症期)
アイシングは受傷直後の痛みのコントロールの為にするのがオススメです。おおよその目安時間は15分ぐらい行うのがベストです。
アイシングを長期間行うことは治癒を遅くしてしまうので、受傷直後だけ行うのがいいと思います。
アイシングについてはこちらの記事をお読みください↓↓↓↓↓↓↓↓

圧迫(適応期間・・・炎症期)
圧迫も炎症初期の受傷直後にはオススメです。圧迫することにより皮下出血を抑えたり、浮腫を抑えることにより組織の二次損傷を抑える事が出来ます。
やり方としては弾力包帯を巻く、テーピングをするなどがあります。
気をつけてほしい事は弾力包帯で巻くときなどは強く巻きすぎないようにすることです。
ストレッチ(適応期間・・・・回復期Ⅰ・Ⅱ、リハビリ期)
ストレッチは時期に応じてやっていきます。
炎症期が過ぎて少し動くようになってくると筋肉の柔軟性を出すためにストレッチをしていかなければけらばなりません。ある程度順序をもっていきましょう。
回復期Ⅰ
ではまだあまり高負荷のストレッチは出来ません。まず股関節や膝関節などの柔軟性を出すためハムストリング以外の筋肉から伸ばすようにしましょう。怪我をして運動量が減っていると思いますので全身ゆっくりストレッチをしていきます。
そして患部は静的ストレッチ(パッシブストレッチ)をします。この際痛みを感じる手前の少し張りを感じる程度にするのがコツです。
回復期Ⅱ
回復期Ⅱになると少し活動量も上げていきますので、ストレッチ強度を上げていきます。
この時期は柔軟性を上げていくのが非常に大切になりますので、身体を温めた状態でストレッチをしていきましょう。この時期はジャックナイフストレッチなどがオススメです。

リハビリ期
この時期になるとかなり動けると思いますので、競技復帰に向けて大きな動きをしていく事が大事になっていきます。
ダイナミックストレッチやバリスティックストレッチなどの動きのある動的ストレッチがオススメになっていきます。
このあたりのストレッチは後日まとめたいと思います。
温める(適応期間・・・・回復期Ⅰ以降)
筋肉の回復のためには温めることによって、筋肉の筋温を上昇させ血管拡張を促進させることにより、循環が増加し、筋肉に柔軟性が得られるだけでなく、腱、靱帯、関節包など他の筋肉を収縮させる組織の柔軟性も促進させる効果があります。
物理療法機器(適応期間・・・・受傷直後から)
いわゆる整形外科や整骨院などで使われている電気治療器などです。
電気治療器のほとんどの目的は、痛みを抑える事です。その中で肉離れを治すためにおすすめな機械は超音波治療器と微弱電流です。
超音波
超音波の人体に対する作用としては、温熱効果と非温熱効果(機械的効果)に分けられます。
温熱効果は、生体内に入った超音波の振動により細胞レベルで細かく振るわせことで、細胞同士が擦れ合って、その摩擦で熱が発生します。
なので、超音波の振動が発生している深部の組織自体から発熱します。ですので、深部の温熱効果が非常に高いのです。深部を加温することで、組織の伸展性を高め、血流の改善を行い、循環不全による疼痛緩和を行います。
微弱電流
マイクロカレント(微弱電流)は、もともと人体に存在する電流に似た微弱な電流です。この電流を体内に流すことで、傷ついた組織の修復を早め、損傷部の治癒を促進します。ほとんど刺激を感じない極めて弱い電流なので神経や筋を興奮させないため、運動後の筋肉痛の軽減に有効です。
望める効果
・軟部組織(筋・靭帯・腱・関節組織等)修復促進
・創傷の修復促進
・疼痛の緩和(外傷による疼痛、神経痛、慢性痛等)
・炎症の治癒促進(急性、慢性の炎症)
微弱電流に関しては家庭用の微弱電流治療機器がございます。
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鍼治療(適応期間・・・・受傷直後から)
私は鍼灸師の資格を持っておりますが、鍼は怪我した直後には内出血を少なくするように患部以外の周りに鍼を打つことで内出血を少なくするようにしたり、浅く鍼をすることによって浮腫を軽減させたりできます。
また回復期には、鍼をすることによって筋肉の柔軟性を出していき回復を早める事が出来ます。
リハビリ期にはストレッチをしながら鍼を打つことによって可動域をひろめたり様々なことができます。
しかし鍼治療の問題は施術者によって大きく違うということです。
最近話題の美容鍼は私は出来ません。(免許的には出来ますが・・・)
病院も内科、外科、整形外科、耳鼻咽喉科、などの専門分野があるように鍼灸師も私は専門分野があると思います。
ですのでスポーツ疾患が得意な鍼灸院をお勧めいたします。
テーピング(適応時期・・・リハビリ期)
テーピングは炎症期の圧迫などにも使えますが、一番活躍できるのはリハビリ期から練習復帰してからしばらくの間です。
リハビリ期や練習復帰してしばらくはどうしても違和感があるのが多いです。
そんな時にサポートツールとして非常に有用なのがテーピングです。
ハムストリングのテーピングの記事です。↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
まとめ
ネット上には様々な治療法がありますが、怪我をした直後とリハビリ期ではやることが全然違いますので時期を見極めてされてください。
ハムストリングの肉離れの一番怖いのは再発です。しっかり治して復帰してくださいね!
※注意点
ハムストリングの肉離れだと自分で判断せず、必ず専門機関に受診などをしてください。
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