※本ブログはGoogleアドセンス広告を利用しています。
こんにちは!陣内です。
頭痛に対する鍼灸施術では症状が軽減する症例を経験することがあります。私自身、頭痛専門医の先生方との医鍼連携をテーマにしたセミナーで鍼通電による頭痛へのアプローチについてお話しする機会もありました。
頭痛の中でも片頭痛は近年その病態に対する理解が大きく進んでいる疾患です。
特に注目されているのがCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)です。
現在、片頭痛の治療にはCGRPそのものやCGRP受容体を標的とする薬剤が使用されています。CGRPの働きを阻害することで片頭痛発作を予防したり発作時の症状を軽減したりする治療です。
ところが鍼灸の基礎研究を調べていると少し不思議なことに気づきます。
鍼刺激によって末梢感覚神経終末からCGRPが放出される可能性が報告されているのです。
しかもCGRPには強力な血管拡張作用があり鍼刺激後の局所血流増加に関与する可能性も検討されてきました。
片頭痛治療ではCGRPの作用を阻害する。一方、鍼刺激ではCGRPの放出が示唆される。
同じ神経ペプチドに関係しているのに反対の作用に見えます。
さらに興味深いのは片頭痛モデルに鍼通電を行った動物実験では三叉神経系のCGRP関連指標が低下したという報告もあることです。
鍼刺激はCGRPを増やすのでしょうか。それとも減らすのでしょうか。
この疑問を考えるには、CGRPが感覚神経の中でどのような役割を持ちどの組織で作用しているのかを整理する必要があります。
今回は私自身が興味をもって深掘りしていく内容となります。ですのでしっかりと沼記事になりますw
是非最後までお付き合いくださいw約17000字となっています。
今回も基礎研究を踏まえて考察していますが、研究結果をそのまま臨床に当てはめるのではなく、私自身の臨床経験や解釈、仮説も含めて整理しています。内容を鵜呑みにせず、ご自身でも調べ、検証しながら臨床に活かしていただければと思います。
CGRPは単なる発痛物質ではない

CGRPは37個のアミノ酸からなる神経ペプチドで一次感覚神経に広く分布しています。
特に小径の感覚神経と関係が深くC線維や一部のAδ線維に存在することが知られています。
感覚神経というと皮膚や筋肉に加わった刺激を脊髄や脳へ伝える経路として考えることが多いと思います。
しかし一次感覚神経には情報を中枢へ伝える以外の働きもあります。
その一つが末梢神経終末からの神経ペプチド放出です。
例えば皮膚に侵害刺激が加わると感覚神経終末からCGRPやSubstance P(SP)などが放出されることがあります。
これらの物質は周囲の血管や免疫細胞などに作用し局所の血流や炎症反応に影響します。
つまり感覚神経は刺激を受け取るだけでなく末梢組織の状態を変化させる働きも持っています。
CGRPはどのように血管を拡張させるのか
CGRPの代表的な作用が血管拡張です。
典型的なCGRP受容体はカルシトニン受容体様受容体(CLR)と受容体活性修飾タンパク質1(RAMP1)から構成されます。受容体成分タンパク質(RCP)もシグナル伝達に関与します。
CGRPが受容体に結合すると主にGsタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼが活性化され細胞内のcAMPが増加します。
その後、プロテインキナーゼA(PKA)などを介して血管平滑筋の収縮が抑制される方向へ働きます。
血管平滑筋の収縮には細胞内カルシウムやミオシン軽鎖のリン酸化が関係しています。CGRPによるシグナルは、これらの収縮機構に影響することで血管拡張を引き起こします。
血管の種類によっては血管内皮からの一酸化窒素(NO)産生が関与する場合もあります。
ただしCGRPの作用は血管だけではありません。
三叉神経系では神経細胞やグリア細胞などにもCGRPに応答する仕組みが存在し神経系の興奮性や細胞間の情報伝達に影響する可能性があります。
同じCGRPであっても受容体が存在する組織や細胞によって生じる反応は異なります。
血管が拡張したから必ず痛みが生じるわけではありません。逆に血流が増えれば必ず痛みが軽減するというわけでもありません。
少し身近なものに例えると水道の蛇口をイメージすると分かりやすいかもしれません。
CGRPは蛇口を開くように指示する合図です。血管平滑筋がその合図を受け取ると蛇口を緩めるように血管が広がります。
ただし、水道の蛇口を開くこと自体が良いことでも悪いことでもありません。
庭に水をまくときには水が流れることが役立ちます。一方、水の流れを細かく調整する必要がある場面では、単純に蛇口を開くだけでは目的を達成できないこともあります。
CGRPも同じです。皮膚や筋肉では局所の血管拡張に関係しますが、片頭痛では三叉神経血管系におけるCGRPのシグナルが病態に関与しています。
つまり、同じCGRPでも作用する場所や神経系の状態によってその生理学的な意味は変わります。
鍼刺激によって末梢感覚神経では何が起こるのか

鍼を刺入すると皮膚や筋膜、筋肉に存在する感覚神経終末が刺激されます。
刺激の強さや刺入部位によって動員される神経線維は異なりますが条件によってはCGRPを含む小径感覚神経も興奮すると考えられます。
1991年、KashibaとUedaはラットの皮膚への鍼通電後に感覚神経終末のCGRPとSPがどのように変化するかを調べています。
鍼通電後、刺激部位の感覚神経終末ではCGRPとSPの免疫反応性が低下しました。
この結果は、鍼刺激によって末梢神経終末から神経ペプチドが放出された可能性を示唆しています。
ただし、この研究で測定されたのは組織内に存在するCGRPの免疫反応性です。
神経終末の外へ放出されたCGRPを直接測定したわけではありません。
神経終末からCGRPが放出されれば、終末内のCGRPが減少することは考えられます。しかし免疫反応性の低下には、分解や組織内分布の変化などが関係する余地もあります。
この研究はCGRP放出を支持する間接的な証拠として読む必要があります。
CGRPとSubstance P(SP)は何が違うのか
KashibaとUedaの研究ではCGRPだけでなくSubstance P(SP)の免疫反応性も低下していました。
では、この2つの神経ペプチドにはどのような違いがあるのでしょうか。
| 特徴 | CGRP | Substance P(SP) |
|---|---|---|
| 主な作用 | 強力な血管拡張、侵害受容系の調節 | 血管透過性の亢進、侵害受容伝達の調節 |
| 主な受容体 | CGRP受容体(CLR・RAMP1など) | NK1受容体 |
| 血管への影響 | 血管平滑筋の弛緩による血管拡張 | 血管内皮に作用し、血漿成分の漏出を促進する場合がある |
| 炎症との関係 | 局所血流や免疫反応の調節 | 神経原性炎症や浮腫形成への関与 |
| 片頭痛との関係 | 三叉神経血管系の病態に重要で、治療薬の標的となっている | 三叉神経系の侵害受容や神経原性炎症への関与が研究されている |
簡単に整理するとCGRPは血管を広げる作用が特に強くSPは血管から周囲組織へ血漿成分が漏れ出す反応に関与することが知られています。
ただし、CGRPにも免疫調節作用があり、SPにも血管拡張に関係する作用があります。両者の働きが完全に分かれているわけではありません。
ここで重要なのは鍼刺激によって神経ペプチドの動態が変化したとしてもそれだけで局所の血流増加や浮腫が生じたと判断できるわけではないことです。
KashibaとUedaの研究は鍼刺激が末梢感覚神経に影響する可能性を示していますがCGRPやSPが実際にどの程度放出され、血管や周囲組織にどのような変化を引き起こしたのかまでは明らかにしていません。
CGRPの放出と発現は同じではない
CGRPの研究では「増加した」「減少した」という表現がよく使われます。
しかし、何を測定したのかによって意味は大きく異なります。
| 評価指標 | 実際に調べているもの | その結果だけでは分からないこと |
|---|---|---|
| 免疫組織化学 | 組織内のCGRP免疫反応性や分布 | 細胞外への放出量 |
| mRNA測定 | CGRP関連遺伝子の転写産物量 | 成熟CGRPの量や放出 |
| Western blot | 組織抽出物中のCGRP関連タンパク質シグナル | どの細胞から放出されたか |
| ELISA | 血液や組織試料中のCGRP濃度 | 放出源や放出速度 |
| 受容体拮抗実験 | CGRP受容体シグナルの機能的関与 | 遮断が不十分な場合の非関与 |
例えば神経終末内のCGRPが減少した場合それは放出が増加した結果かもしれません。
一方、CGRPの合成が低下した場合にも組織内の量は減少する可能性があります。
血中CGRP濃度についても同様です。
血液中のCGRPが減少していても特定の神経終末からの放出が抑制されたとは限りません。放出、分布、分解、クリアランスなどの影響を受けるためです。
CGRPが増えたか減ったかを考える前に何が測定されたのかを確認する必要があります。
軸索反射は鍼刺激後の局所血流を説明できるのか

末梢感覚神経からCGRPが放出される仕組みを考えるうえで軸索反射は重要です。
一次感覚神経の末梢軸索には分枝があります。
ある分枝で発生した興奮が軸索の分岐部を介して別の末梢分枝へ伝わり、その神経終末からCGRPなどの神経ペプチドが放出されることがあります。
これが軸索反射です。
脊髄を経由して運動神経へ出力する一般的な反射とは異なり末梢神経の分枝内で成立し得る反応です。
放出されたCGRPが血管平滑筋などに作用すれば、局所の血管拡張が起こります。
鍼刺激後に見られる発赤や局所血流増加の一部についても、このような神経性の反応が関与する可能性があります。
ただし、鍼刺激後に血流が増えたという事実だけで軸索反射が成立したと証明できるわけではありません。
CGRP受容体を阻害すると筋血流はどうなるのか
鍼刺激による筋血流増加にCGRPがどの程度関与するのか。
この問題を検討したのがShinbaraらの2013年の研究です。
ラットの前脛骨筋に徒手鍼刺激を行うと局所筋血流が増加しました。
研究者らはCGRP受容体拮抗薬であるhCGRP8-37を投与しCGRPの作用を阻害した状態でも血流増加が起こるかを調べています。
その結果、CGRP受容体拮抗薬を投与した群でも鍼刺激後の筋血流増加が認められました。
拮抗薬群では血流増加が小さくなる傾向が見られたものの、生理食塩水群との増加量の差は統計学的に有意ではありませんでした。
この結果からはCGRPが筋血流増加に不可欠であるとは証明できません。
ただしCGRPが関与しないと結論づけることもできません。受容体の遮断が十分であったかほかの血管拡張機構が働いたかなどを考慮する必要があります。
一方、新生仔期にカプサイシン処置を行ったラットでは、鍼刺激による明確な筋血流増加が認められませんでした。
カプサイシン処置は特定の小径感覚神経の機能に影響するため、鍼刺激による筋血流増加には感覚神経が関係している可能性があります。
しかし、この処置はCGRPだけを選択的に阻害するものではありません。
鍼刺激による筋血流増加には小径感覚神経が関与する可能性がありますが、その反応をCGRP単独で説明することは難しいと考えられます。
実際、Shinbaraらの別の研究(2015)ではNO合成酵素の阻害によって筋血流増加が抑制されており、CGRP以外の血管調節機構も関与する可能性があります。
このように鍼刺激部位の局所循環反応には複数の機構が関係しています。
では片頭痛で問題となる三叉神経血管系ではCGRPはどのような役割を持っているのでしょうか。
片頭痛では同じCGRPがなぜ問題になるのか

鍼刺激による局所血流の変化を考えるとき主な研究対象は皮膚や骨格筋でした。
片頭痛ではCGRPが関係する神経系が変わります。その中心となるのが三叉神経血管系です。
三叉神経節には顔面の感覚を伝える神経細胞だけでなく硬膜や頭蓋内血管周囲に分布する感覚神経の細胞体も存在します。
これらの神経の末梢終末が興奮するとCGRPが放出されることがあります。一方、中枢側の軸索は脳幹の三叉神経脊髄路核尾側亜核などへ投射し侵害受容情報を伝えます。
この領域は上位頸髄の後角と機能的に連続しており三叉神経頸髄複合体として扱われます。
頭部からの侵害受容入力と上位頸部からの入力が収束することは頭痛と頸部痛の関係を考えるうえでも重要です。
血管拡張だけでは片頭痛を説明できない
CGRPは強力な血管拡張作用を持ちます。
そのため、片頭痛とCGRPの関係を考えるとき血管拡張が痛みを引き起こすという説明になりがちです。
しかし、片頭痛は単純な血管性頭痛ではありません。
三叉神経血管系の活動だけでなく、脳幹、視床、視床下部、大脳皮質などの神経回路が関係する神経疾患として理解されています。
片頭痛発作では頭痛が始まる前から感覚過敏やあくび、気分の変化などが現れることもあります。
このような症状を頭蓋内血管の拡張だけで説明することは困難です。
また、片頭痛に伴う皮膚アロディニアを考えると末梢感作や中枢感作も重要になります。
末梢感作では侵害受容器の反応性が変化し刺激に対する閾値が低下することがあります。
中枢感作では三叉神経脊髄路核などの神経細胞が入力に対して過剰に反応しやすくなります。
CGRPはこうした神経系の興奮性に関与する候補の一つですが、その作用は細胞や部位によって異なります。
特に硬膜血管周囲でのCGRPの作用と三叉神経節や中枢神経系における作用を混同しないことが大切です。
末梢血中のCGRPが増加したとしてもそれが血液脳関門を越えて中枢神経系全体に直接作用するわけではありません。
CGRPを投与すると実際に片頭痛は起こるのか
CGRPが片頭痛の病態に関係することを考えるうえで興味深いのはCGRPを外から投与する実験です。
Lassenらは2002年、前兆のない片頭痛患者を対象にCGRPの静脈内投与とプラセボ投与を比較しました。
この研究は二重盲検クロスオーバー試験で12名が登録され9名が解析対象となりました。
解析対象となった9名ではCGRP投与後の遅発性頭痛が全員に認められました。一方、プラセボ投与後に遅発性頭痛を経験したのは1名でした。
さらにCGRP投与後の3名では遅れて生じた頭痛が片頭痛の診断基準を満たしました。
ここで「9名全員に片頭痛が誘発された」と書いてしまうと研究結果を誤って伝えることになります。
頭痛が誘発されたことと片頭痛発作が誘発されたことは異なります。
診断基準を満たす遅発性片頭痛はCGRP投与後に3名で認められましたが、9名全員が片頭痛を発症したわけではありません。また、この片頭痛誘発割合の比較は統計学的に有意ではありませんでした。
それでも、CGRPを投与することで頭痛が明確に誘発され、一部の患者で片頭痛に相当する発作が生じたことは、CGRPが病態に関与するという仮説を支持する結果です。
この研究で特に興味深いのはCGRP投与による即時的な血管反応とその後に生じる頭痛の時間経過です。
研究では中大脳動脈の血流速度の変化から血管拡張が推定され血行動態の変化は投与終了後およそ1時間以内に元へ戻りました。一方、遅発性頭痛はその後も認められました。
なお、遅発性頭痛が生じている時間帯には血行動態の測定が行われていないためその時点の血管状態を直接確認した結果ではありません。
それでも、CGRPによる血管拡張だけで片頭痛の時間経過を説明するのは難しいと考えられます。
抗CGRP薬はCGRPの放出を止めているのか

片頭痛治療ではCGRPを標的とする薬剤が使用されています。
ここで「CGRPを抑える」という言葉をもう少し詳しく考えてみます。
CGRPを産生すること神経終末から放出すること受容体に結合すること受容体から細胞内へ信号を伝えることはそれぞれ別の段階です。
抗CGRP薬は、このうち主にCGRPと受容体の相互作用を標的としています。
CGRPリガンドを標的とする抗体は放出されたCGRPに結合して受容体の活性化を妨げます。
CGRP受容体を標的とする抗体やゲパントと呼ばれる低分子のCGRP受容体拮抗薬は受容体を介したシグナル伝達を阻害します。
これらはCGRPを産生する感覚神経を停止させる治療ではありません。
また、薬剤によってCGRPシグナルが阻害されたとしても必ずしも血中CGRP濃度が低下するわけではありません。
CGRPの量を減らすこととCGRPの作用を阻害することは違います。
特に抗CGRP抗体は血液脳関門を通過しにくくその治療作用には三叉神経節など中枢神経系の外側にある部位が重要と考えられています。
したがって抗CGRP薬を「脳内のCGRPを減らす薬」と説明するのは正確ではありません。
この違いを理解すると鍼刺激と抗CGRP薬を単純な反対作用として捉える必要がないことが分かります。
なぜ片頭痛の鍼通電研究では上位頸部が刺激されるのか

ここで少し鍼灸臨床に近い話を考えてみたいと思います。
片頭痛の患者さんでは、頭痛とともに後頭部や頸部の痛み、張り感を訴えることがあります。
もちろん頸部の筋緊張がそのまま片頭痛の原因であるとは限りません。
片頭痛発作の一部として頸部症状が生じることもありますし頸部の感覚入力が頭痛の感じ方に影響する可能性もあります。
この関係を考えるうえで重要なのが三叉神経頸髄複合体です。
三叉神経頸髄複合体では硬膜などからの三叉神経性侵害受容入力と上位頸部からの感覚入力が共通の神経細胞へ収束します。
この収束は頭部と頸部で痛みの感じられる場所が重なったり頸部への刺激によって頭部に関連する感覚が生じたりする現象を理解するうえで重要です。
BartschとGoadsbyは2003年、三叉神経頸髄複合体における侵害受容入力の収束と片頭痛との関係を整理しています。
ここで注目したいのは上位頸部への感覚入力が三叉神経系の情報処理に影響し得るという点です。
鍼灸臨床では風池(GB20)や天柱(BL10)など後頭下部から上位頸部の領域に刺激を加えることがあります。
このような刺激が上位頸部の感覚神経を介して三叉神経頸髄複合体の活動に影響するという仮説は、解剖生理学的に検討する価値があります。
ただし、感覚入力が収束することと、上位頸部への鍼刺激が必ず三叉神経系の過敏性を抑制することは同じではありません。
入力の種類や刺激強度、神経系の状態によっては、興奮性の変化が異なる可能性もあります。
この点を踏まえたうえで、片頭痛モデルに対する鍼通電研究を見ていきます。
片頭痛モデルへの鍼通電では何が変化するのか

ここまで紹介した正常な皮膚や筋肉への鍼刺激と片頭痛モデルに対する鍼通電では実験条件が異なります。
片頭痛の基礎研究では硬膜への炎症性物質の投与や上矢状静脈洞への電気刺激などによって三叉神経血管系の活性化や痛覚過敏を引き起こす動物モデルが利用されています。
これらは片頭痛に関係する神経活動や痛覚過敏を研究するためのモデルであり、ヒトの片頭痛発作をそのまま再現しているわけではありません。
その点を踏まえながら鍼通電によってCGRPや三叉神経系にどのような変化が起こるのかを見ていきます。
三叉神経系のCGRP関連指標は低下するのか
Zhaoらは2017年ラットの上矢状静脈洞を反復電気刺激することで三叉神経血管系を活性化し風池(GB20)への鍼通電による変化を検討しています。
鍼通電の条件は2/15Hz、0.5〜1.0mA、1日15分間、7日間でした。
片頭痛モデルでは顔面や後肢への機械刺激に対する逃避閾値が低下しましたが鍼通電群ではその低下が軽減されました。
さらに三叉神経節、三叉神経脊髄路核尾側亜核、視床腹側後内側核におけるCGRP関連指標が評価されています。
Western blotではモデル群で増加した各領域のCGRPタンパク質量が鍼通電群で抑制されていました。
一方、免疫蛍光染色でCGRP陽性細胞が確認されたのは三叉神経節であり三叉神経脊髄路核尾側亜核と視床腹側後内側核ではCGRP陽性細胞が検出されていません。
ここは少し注意して読みたいところです。
組織からCGRPタンパク質が検出されたとしてもその領域にある神経細胞体がCGRPを産生しているとは限りません。神経線維や終末に含まれるCGRPが測定結果に反映されている可能性もあります。
また、Western blotで評価しているのは組織中のタンパク質量であり神経終末からのCGRP放出量そのものではありません。
この研究では、鍼通電による痛覚過敏の軽減と三叉神経系のCGRPタンパク質量の低下が対応していました。
ただし、CGRPの低下が鎮痛を引き起こしたのかそれとも神経活動の変化に伴ってCGRPの量が変化したのかはこの結果だけでは判断できません。
CGRP以外の物質も変化している
Xuらは2019年、反復性片頭痛モデルのラットを用いて、風池(GB20)や陽陵泉(GB34)への鍼通電を検討しています。
この研究では機械的・熱的痛覚過敏の軽減に加えて、三叉神経節におけるc-Fos発現の減少が報告されています。
c-Fosは神経活動に伴って発現が変化するタンパク質であり神経活動の間接的な指標として利用されます。ただし、c-Fosの減少が神経細胞の発火頻度の低下を直接示すわけではありません。
血漿中ではCGRP、SP、VIP、PACAP、NO、エンドセリン1などの測定値が低下しました。一方、NPYには明確な群間変化が認められていません。
また、硬膜ではCGRPとVIPの免疫蛍光強度が評価されモデル群で増加したシグナルが鍼通電群では減少していました。
血漿中の濃度と硬膜における免疫蛍光強度は異なる指標です。
血漿中のCGRP濃度が低下したからといって硬膜の感覚神経終末からのCGRP放出速度が低下したと直接判断することはできません。
この研究で興味深いのは鍼通電後の変化がCGRPだけに限定されていないことです。
CGRPやSPは感覚神経との関係が深い物質ですがVIPやPACAPなどは自律神経系を含むさまざまな神経経路にも関係しています。
また、NOは神経ペプチドではなく血管反応や神経伝達に関与する気体性のシグナル分子です。
片頭痛モデルでは鍼通電に伴って複数の神経ペプチドや血管作動性物質の指標が変化していました。
このことからも鍼通電の作用をCGRPという一つの物質の増減だけで説明するのは難しいと思います。
なお、複数の経穴を組み合わせた群では単一経穴群より良好な結果が報告されていますがそれをそのままヒトの片頭痛治療における経穴数の優劣へ当てはめることはできません。
神経活動そのものにも変化が起こるのか
CGRPのタンパク質量や血中濃度が変化してもそれだけでは神経細胞の電気的活動がどう変わったのかは分かりません。
この点を考えるうえで参考になるのがQuらの2020年の研究です。
Quらは硬膜に炎症性物質を投与するラットモデルを使用し三叉神経頸髄複合体における神経活動を記録しています。
上位頸部の風池(GB20)への予防的な鍼通電によって眼窩周囲の機械刺激に対する閾値が上昇し三叉神経頸髄複合体における神経発火が減少しました。
この研究では痛覚過敏に関係する行動指標だけでなく神経細胞の電気的活動にも変化が認められています。
Zhaoらの研究ではCGRPタンパク質量の変化がQuらの研究では神経発火の変化が評価されています。
測定対象は異なりますがどちらも片頭痛モデルにおける三叉神経系の過敏な状態に鍼通電が影響する可能性を示しています。
ただし、Quらの研究ではCGRPを介して神経発火が減少したかどうかは検証されていません。
CGRPシグナルの変化が神経の興奮性に影響することも考えられますし神経活動が変化した結果としてCGRPの動態が変わる可能性もあります。
両者の因果関係を明らかにするにはCGRP受容体の働きを選択的に操作しながら神経活動を評価するような研究が必要になるでしょう。
ここまでの動物研究を踏まえると上位頸部への鍼通電を考える際には刺激した場所だけでなくその感覚入力がどの神経回路に伝わるのかという視点も重要になってきます。
C2領域への鍼通電は片頭痛にどのような影響を与えるのか

上位頸部からの感覚入力を考えるうえで興味深いのがC2領域への鍼通電です。
第2頸神経(C2)の後枝から分かれる大後頭神経は後頭部の皮膚感覚を担っています。
この領域からの感覚入力は上位頸髄へ伝わり三叉神経系からの侵害受容入力と収束する神経回路に関係します。
三叉神経頸髄複合体では頭部と上位頸部からの感覚情報が相互に関係するため後頭部への刺激を局所の筋肉や皮膚だけの反応として捉えることはできません。
Ishiyamaらは2022年片頭痛患者を対象にC2領域への末梢神経野鍼通電を行い脳の機能的結合の変化を検討しています。
この研究では片頭痛患者20名を解析対象とし大後頭神経の支配領域を中心とした後頭部皮下に鍼を刺入して週1回の鍼通電を3か月間実施しました。
介入前後には安静時機能的MRIを撮影し脳領域間の機能的結合を評価しています。
その結果、前兆のない片頭痛患者11名では右視床下部と左島皮質の機能的結合が有意に低下しました。
同群では痛みの強さを示すNRSの中央値も7から4へ低下しています。
一方、頭痛による生活への影響を評価するHIT-6には統計学的に有意な改善が認められませんでした。また、頭痛日誌が揃った10名の解析では頭痛日数や急性期薬の使用日数に有意な変化は認められていません。
ここで注目したいのは、後頭部への鍼通電後に視床下部と島皮質の機能的結合の変化が観察されたことです。
視床下部は片頭痛発作の時間的な調節や発作前症状との関連が研究されている領域です。
一方、島皮質は痛みの感覚的・情動的な処理に関係しています。
機能的結合の低下が、そのまま神経活動の抑制や痛みの処理の正常化を意味するわけではありません。それでも、末梢からの刺激と脳内ネットワークの変化が同じ研究で観察されたことは鍼通電による神経調節を考えるうえで興味深い結果です。
ただし、この研究では三叉神経頸髄複合体の神経活動を直接測定していません。また、偽鍼対照群を設けた試験ではないため観察された変化が鍼通電固有の作用によるものかは判断できません。
CGRPの血中濃度や三叉神経系での発現量も測定されていないためC2領域への鍼通電がCGRPを減少させたと解釈することもできません。
Zhaoらの動物研究ではCGRP関連指標の変化がQuらの研究では三叉神経頸髄複合体の神経発火の減少が報告されています。
一方、Ishiyamaらの研究ではヒトの片頭痛患者を対象に痛みの強さと脳機能結合の変化が観察されています。
それぞれ測定しているものは異なり共通の作用機序を証明したわけではありません。
しかし、上位頸部からの感覚入力が片頭痛に関係する神経系へどのような影響を与えるのかという点では今後も検討する価値があると思います。
臨床でも片頭痛患者の後頭部や上位頸部を評価する際には、筋緊張だけでなく感覚過敏との関係を考える必要があります。
例えば頸部の張り感が強い患者でも、それが局所の筋組織に由来するのか、片頭痛に伴う感覚過敏の一部なのか、あるいは両者が重なっているのかによって解釈は変わります。
また、鍼刺激によって頸部の違和感が軽減したとしてもそれだけで片頭痛そのものが改善したとは判断できません。
頸部症状と頭痛の変化を分けて評価し、頭痛日数、発作の強さ、随伴症状、日常生活への影響などを確認することが重要だと思います。
一緒に仕事もしたことのある石山先生の研究めちゃくちゃ面白いんです。今後も先生の研究を楽しみにしています。
ヒトの片頭痛患者に対する鍼治療はどう評価されているのか
ここまでの動物研究では鍼通電によるCGRP関連指標や神経活動の変化が報告されています。
また、Ishiyamaらの研究ではヒトの片頭痛患者に対するC2領域への鍼通電と脳機能結合の変化が検討されました。
では、片頭痛患者に対する鍼治療の臨床的な有効性はどう評価されているのでしょうか。
Lindeらによる2016年のコクランレビューでは、22試験、4,985名を対象に反復性片頭痛の予防に対する鍼治療の効果が検討されています。
通常ケアのみと比較すると鍼治療を追加した群では頭痛頻度が半分以下になった人の割合が高くなりました。
その割合は鍼治療群で41%、通常ケア群で17%と報告されています。
偽鍼との比較でも、頭痛頻度が半分以下になった人の割合は鍼治療群50%、偽鍼群41%でした。
偽鍼との差は通常ケアとの差より小さいものの、統計学的に有意な効果が報告されています。
この結果は、鍼治療が片頭痛の予防に役立つ可能性を支持しています。
ただし、レビューで評価されているのは頭痛頻度などの臨床指標でありCGRPの放出量や受容体シグナルではありません。
また、さまざまな鍼治療方法が含まれているため結果を特定の経穴や鍼通電条件だけに当てはめることもできません。
ヒトの片頭痛患者に対して鍼治療の効果が報告されていることとその効果がCGRPを介して生じることは別の問題です。
動物研究ではCGRP関連指標や神経活動の変化を詳しく調べることができます。一方、ヒトの臨床研究では頭痛日数や発作の強さ、日常生活への影響などを評価できます。
これらは異なる階層の研究ですが鍼刺激が片頭痛にどのように作用するのかを考えるうえで両方の結果を照らし合わせることが重要だと思います。
鍼刺激と片頭痛では、CGRPの何が違うのか
ここまでの内容を整理すると鍼刺激による末梢反応と片頭痛モデルに対する鍼通電では研究対象や測定している現象が異なることが分かります。
| 比較項目 | 体性組織への鍼刺激研究 | 片頭痛モデルへの鍼通電研究 |
|---|---|---|
| 主な研究対象 | 皮膚・骨格筋 | 三叉神経血管系 |
| 神経系の状態 | 主に正常動物 | 実験的に過敏化した動物 |
| 刺激の目的 | 急性の局所反応を評価 | 痛覚過敏や神経活動の変化を評価 |
| CGRPの評価 | 末梢終末の免疫反応性など | 組織内量・免疫反応性・血中濃度など |
| 主な観察結果 | CGRP放出を示唆する変化 | CGRP関連指標の増加が抑制される場合がある |
| 注意点 | 放出の直接測定とは限らない | CGRP低下が鎮痛の原因とは限らない |
この表で注目したいのは、CGRPが増えたか減ったかではありません。
そもそも異なる現象を測定しているということです。
正常な皮膚への急性鍼刺激では、感覚神経終末における神経ペプチドの動態が変化する可能性があります。
一方、片頭痛モデルに反復鍼通電を行った研究では、三叉神経系のCGRP関連指標や神経活動が変化しています。
同じCGRPという物質が関係していても、放出部位、受容体の分布、神経系の状態、測定時点が異なります。
したがって、前者の研究でCGRP放出が示唆され、後者でCGRP関連指標が低下したとしても、それだけで実験結果が矛盾しているとは言えません。
鍼刺激と抗CGRP薬も同じ段階に作用しているわけではない
もう一つ比較しておきたいのが鍼刺激と抗CGRP薬の作用です。
| 比較項目 | 鍼刺激・鍼通電 | 抗CGRP薬 |
|---|---|---|
| 作用の出発点 | 感覚神経への刺激入力 | CGRPまたは受容体への結合 |
| CGRP放出 | 条件によって変化し得る | 放出そのものは主な直接標的ではない |
| 受容体シグナル | 間接的な変化の可能性 | 直接的に阻害 |
| 神経活動 | 求心性入力を介して変化し得る | CGRPシグナルを介した作用に影響 |
| 鎮痛機序 | 複数の神経機構が候補 | CGRP経路の阻害が中心 |
抗CGRP薬はCGRPが受容体に作用する過程を標的としています。
鍼刺激は感覚神経への入力でありCGRPだけを選択的に操作するものではありません。
ここに両者の大きな違いがあります。
鍼刺激によって末梢でCGRPが放出される可能性と片頭痛に対してCGRP受容体シグナルを阻害することは作用する段階が異なるため両立し得ます。
ただし、鍼刺激によるCGRPの放出が片頭痛に有益であると証明されたわけではありません。
同様に、片頭痛モデルでCGRP関連指標が低下したことだけで鍼通電の鎮痛機序が抗CGRP薬と同じだと考えることもできません。
CGRPの変化は、鍼通電による鎮痛の原因なのか

ここまでの基礎研究を読むと鍼通電が三叉神経系の活動やCGRPの動態に影響する可能性は十分に考えられます。
しかしもう一段踏み込んで考えたいことがあります。
それはCGRPの変化が鎮痛の原因なのかという問題です。
例えば、鍼通電によって三叉神経系の神経発火が減少しCGRP関連指標も低下したとします。
この場合少なくとも二つの説明が考えられます。
一つは、CGRPシグナルが低下したことで神経系の興奮性が抑制されたというものです。
もう一つは鍼通電によって神経系の興奮性が低下しその結果としてCGRPの動態が変化したというものです。
どちらも生理学的には考えられますが両者を区別するにはCGRPを選択的に操作する必要があります。
例えば、鍼通電による痛覚過敏の軽減が認められた状態でCGRP受容体を刺激したらどうなるでしょうか。
鎮痛作用が失われるのであればCGRPシグナルの低下が鎮痛に関与している可能性を支持します。
反対にCGRP受容体を刺激しても鎮痛作用が維持されるのであればCGRP以外の経路が大きく関与している可能性があります。
ただし、こうした実験でも薬剤の投与部位や濃度、受容体選択性などを考慮しなければなりません。
また、鍼通電による鎮痛には内因性オピオイド、セロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達系が関係することも知られています。
これらの作用が三叉神経系の興奮性に影響し、その結果としてCGRPの動態が変化することも考えられます。
CGRPは鍼通電による鎮痛を理解するうえで重要な手がかりになりますがそれだけで作用機序の全体を説明することはできません。
そして、動物実験で観察された痛覚過敏の軽減とヒトの片頭痛患者が経験する発作頻度や頭痛強度の改善も区別する必要があります。
片頭痛モデルでの神経活動やCGRPの変化がヒトの臨床効果にどの程度対応するのかは今後の研究で検討すべき課題です。
まとめ|鍼刺激と抗CGRP薬はなぜ矛盾しないのか
鍼刺激によってCGRPの放出が示唆されるのに片頭痛ではなぜCGRPの働きを阻害するのでしょうか。
その答えは同じCGRPでも、どこで、どのような状態の神経系に作用しているのかが違うからです。
皮膚や骨格筋への鍼刺激では、末梢感覚神経の興奮に伴ってCGRPなどの神経ペプチドが放出され局所血流の調節に関与する可能性があります。
一方、片頭痛では三叉神経血管系のCGRPシグナルが病態に関与しており抗CGRP薬はそのシグナルを阻害することで治療効果を発揮します。
つまり鍼刺激による局所の神経性反応と片頭痛におけるCGRPシグナルの阻害は作用する場所も作用する段階も異なります。
さらに鍼刺激はCGRPだけを選択的に増加させるものではありません。
片頭痛モデルへの鍼通電では三叉神経系のCGRP関連指標が低下するとともに痛覚過敏や神経活動が変化することも報告されています。
ここから考えられるのは鍼刺激が末梢で一過性の神経ペプチド放出を引き起こすことと反復した鍼通電によって過敏化した三叉神経系の活動が変化することは必ずしも矛盾しないということです。
ただし、鍼通電がCGRPシグナルを直接阻害していると証明されたわけではありません。
鍼刺激による鎮痛には感覚神経からの入力を起点とした複数の神経機構が関与すると考えられます。
今回の研究を整理して感じたのはCGRPを単純に増やすか減らすかで考えると鍼刺激の生理学をかえって理解しにくくなるということです。
重要なのはCGRPの量だけではなく、放出される部位、作用する受容体、神経系の状態、そしてその後に起こる反応です。
鍼刺激と抗CGRP薬は同じ物質に関係していても同じ段階を操作しているわけではありません。
これが両者を矛盾なく理解するための最も重要なポイントだと考えています。
参考文献
- Kashiba H, Ueda Y. Acupuncture to the skin induces release of substance P and calcitonin gene-related peptide from peripheral terminals of primary sensory neurons in the rat. Am J Chin Med. 1991;19(3–4):189–197. https://doi.org/10.1142/S0192415X91000260
- Shinbara H, Okubo M, Kimura K, Mizunuma K, Sumiya E. Participation of calcitonin gene related peptide released via axon reflex in the local increase in muscle blood flow following manual acupuncture. Acupunct Med. 2013;31(1):81–87. https://doi.org/10.1136/acupmed-2012-010253
- Shinbara H, Okubo M, Kimura K, Mizunuma K, Sumiya E. Contributions of nitric oxide and prostaglandins to the local increase in muscle blood flow following manual acupuncture in rats. Acupunct Med. 2015;33(1):65–71. https://doi.org/10.1136/acupmed-2014-010634
- Lassen LH, Haderslev PA, Jacobsen VB, Iversen HK, Sperling B, Olesen J. CGRP may play a causative role in migraine. Cephalalgia. 2002;22(1):54–61. https://doi.org/10.1046/j.1468-2982.2002.00310.x
- Zhao LP, Liu L, Pei P, Qu ZY, Zhu YP, Wang LP. Electroacupuncture at Fengchi (GB20) inhibits calcitonin gene-related peptide expression in the trigeminovascular system of a rat model of migraine. Neural Regen Res. 2017;12(5):804–811. https://doi.org/10.4103/1673-5374.206652
- Xu X, et al. Effect of Electroacupuncture on Hyperalgesia and Vasoactive Neurotransmitters in a Rat Model of Conscious Recurrent Migraine. Evid Based Complement Alternat Med. 2019;2019:9512875. https://doi.org/10.1155/2019/9512875
- Qu Z, et al. Prophylactic Electroacupuncture on the Upper Cervical Segments Decreases Neuronal Discharges of the Trigeminocervical Complex in Migraine-Affected Rats: An in vivo Extracellular Electrophysiological Experiment. J Pain Res. 2020;13:25–37. https://doi.org/10.2147/JPR.S226922
- Linde K, et al. Acupuncture for the prevention of episodic migraine. Cochrane Database Syst Rev. 2016;(6). https://doi.org/10.1002/14651858.CD001218.pub3
- Bartsch T, Goadsby PJ. The trigeminocervical complex and migraine: current concepts and synthesis. Curr Pain Headache Rep. 2003;7(5):371–376. https://doi.org/10.1007/s11916-003-0036-y
- Ishiyama S, Shibata Y, Ayuzawa S, et al. The Modifying of Functional Connectivity Induced by Peripheral Nerve Field Stimulation using Electroacupuncture for Migraine: A Prospective Clinical Study. Pain Med. 2022;23(9):1560–1569. https://doi.org/10.1093/pm/pnac048


コメント