本日もお付き合いありがとうございます陣内由彦です。
今回のブログで10本目になりますw
毎日ゆるっと書いてますので今後ともよろしくお願いします。
ただこの記事までが干渉波の記事になりますのでちょっと真面目な記事が続いてますのでよろしくお願いします。
干渉波って導入されているところは多いと思いますがなんとなく使っているって声を多く聞きます。
以前伊藤超短波さんでセミナーをさせて頂いたのですが干渉波についてのお話をさせて頂きました。その中で干渉波の話も結構受講者の方も喜んでいただけたとお声をいただきました。
(↑ちなみにメインテーマではなかったですが結構盛り上がったw)
ですので干渉波についても少しづつ発信をしていきたいなって思います。
まぁ物理療法機器は座学と実際に受けてみてイメージを固めるのがいいので是非読んだあとに゙ご自分で体験してみてくださいね!
ちなみに以前の記事を読んでいただいたほうが今回の記事は頭に入りやすいと思いますのでこちらもどうぞ!
足首の捻挫の可動域を出したいときの干渉波
足首の捻挫はスポーツの現場ではもちろんのことですが、日常的にも起こり得る外傷です。頻度は全外傷の中でも高いと言われ、このブログをご覧になっている先生方の施術院にも来院されることも多いのではないでしょうか?
受傷度合いにもよりますが損傷直後は適切な固定が重要で無理に動かすことは回復が遅くなるだけではなく、靭帯が脆弱な靭帯として回復してしまうとの報告もあるため大事なのは適切な時期に
- 適切な固定
- 適切な荷重
- 適切な運動
を心がけるのが最短な回復だと思っています。(簡単に言いますがこれを見極めながらするのが難しいんですけどねw)
物理療法はこれらを円滑に行くようにできる一つのツールだと私は思っています。
で
話が記事のタイトルからずれてしまいましたけど関節可動域を広げるための干渉波についてご紹介していきます。
まず今回足首の捻挫で特に背屈制限がある場合の『一つの方法』をご紹介します。
一つの方法と強調したのは鑑別で原因が違えば方法が違うということになりますのでそこはご覧になっている先生方の鑑別でよろしくおねがいします。
足首の背屈制限の原因になる長母趾屈筋
皆さんは関節包内運動というものを意識されて施術をされていますでしょうか?
関節包内運動は不随意で関節包内で行われる関節面の遊びなどで起こる転がり、滑り、回旋などの運動のことですね。
あんまり養成学校の教材では触れられない部分になりますが関節運動では重要な働きをしています。
関節包内運動は大きく分けて2つの運動に分けられます。
一つは関節運動によって起こる関節包内運動は構成運動といわれ、もう一つは筋の弛緩によって起こる副運動とよばれます。
蝶番関節なども単純に屈曲、伸展運動を行っているわけではなく関節包内では潤滑に動くため転がり滑り運動が行われているんですね!
このあたりの運動を実際に見るとむちゃくちゃ感動しますよ!
また話が脱線しましたがこれを足関節の特に距腿関節で考えます。
距腿関節は背屈時には距骨が脛骨に対し後方に動いていきます。
これが上手くいかないと背屈制限の原因となります。
背屈制限はざっと並べても
- 下腿後面深層筋群のTIGHTNESS&高緊張
- 長腓骨筋のTIGHTNESS&高緊張
- 屈筋支帯・腓骨筋支帯の滑走性低下
- 足背筋膜・伸筋支帯の滑走性低下
- Kager’s fat padの柔軟性・可動性低下
などが挙げられます。
この中で距骨の後方滑りを阻害になりそうなのは1,5なんかは考えれそうですよね?
特に今回のやり方は1の下腿後面深層筋群の問題というところです。
足首の捻挫の場合長母趾屈筋の問題が多く考えれます。
長母趾屈筋の走行は腓骨の後方を走行し『距骨』の後方で母趾側に斜めに走り足底に向かいます。
ここの距骨の後方を通るというのがポイントですね。
ナウマン徴候ってありましたよね?
ナウマン徴候=距骨骨折で生じる症状であり骨片が足関節後方に転位した際に長母趾屈筋腱を圧迫して腱には牽引力が働き第1足指が直角に屈曲する
これを考えても長母趾屈筋は距骨の後方を通っていることが解かりますよね?
さてこれがどう問題になるかというと次の図をご覧ください。
足関節を背屈すると距骨は後方に滑るような運動が起こります。
これにより前方のインピンジメントが起こらないように背屈ができます。
足関節の捻挫の回復期などには前方のインピンジメントのようにいわゆるつまり感を訴える事は非常に多いと思います。
この時に長母趾屈筋のタイトネスが問題になり後方の滑り運動を阻害してしまう事があります。
関節包内運動を勉強したければこれをどうぞ!数少ない良い書籍かなと
えっ!?干渉波で可動域が変わるのって思うかもしれませんが変わるんです。
ちなみにここからやっと干渉波の話です。
干渉波って疼痛のコントロール?
干渉波を使われている方のほとんどの認識は干渉波は疼痛のコントロールだと思います。
もうこれは全然OKだと思います。
理論もゲートコントロールや内因性オピオイドやウェデンスキー抑制など様々なことが考えられています。
でもねこれだけでやっていると干渉波って残念ながらつけっぱなしの電気治療器になりがちですよね。
これがなんとなく使っちゃう原因の一つなんだと思います。
それにメーカーさんの努力もあっていろんな波形を取り入れてるからなんとなくでも疼痛のコントロールかかっちゃうんでw
でもそこから一歩踏み出すと干渉波の使う幅って広がります。
まあ例えば今回ご紹介するストレッチングとの組み合わせ。
Ib抑制を干渉波で狙う
Ib抑制って覚えてますか!?
こんな図を教科書で見ましたよね?
ゴルジ腱器官(腱紡錘)と脊髄後角をつなぐ求心性の神経線維であるⅠb線維からきています。
ゴルジ腱器官からのⅠb線維は、腱に加わる張力を検出し、その張力に応じて興奮の程度が変化します。
また、ゴルジ腱器官が興奮すると、自己筋が抑制(自原抑制)が起きます。
つまり筋の弛緩が起こるということですね!
筋腱の過剰な伸張による筋腱の断裂を防ぐ目的があると言われています。
さらに最近の知見では軽度の収縮でもIb抑制が起こるといわれています。
昔は最大収縮が必要とされていました。
これはPNFなどのテクニックにも応用されている原理ですね。
干渉波などを用いるとテクニック的にはそんなに必要なく起こすことができます。
実際の方法
目次でここまで飛ばした人は時間があるとき必ず上の理論も読んでくださいねw
臨床の幅が広がると思いますので!
これが実際に施術している感じですね。
ポイントは下腿のストレッチを行うストレッチボードをするときに母趾の下にタオルなどを挟んで長母趾屈筋を狙ってストレッチを行うところです。
この状態で干渉波の干渉周波数(=治療周波数)を強縮が起こる周波数に設定をします。(20ヘルツ以上)
これによりIb抑制が起きやすいようにします。
私はこのまま超音波などを照射することによりコラーゲンの伸張を狙います。
長母趾屈筋に問題があるときは短時間でかなりの変化が起きますよ!
まとめ
今回は干渉波の応用ということで記事を書いていきましたが私は基本が大事だと思っています。
上記の内容もほとんどが国家試験で習う範囲での生理学などを組み合わせて行っています。
大事なのは基礎医学を臨床に落とし込んでいく作業だと思っています。
是非そこを意識していただけたらと思います。
しばらく干渉波の記事は書きませんw
評判が良ければまた書きますね\(^o^)/
では今回はここまで‼
最後までお付き合いありがとうございました。コメントやSNSでメンションしていただけると嬉しいです(^o^)
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